P1-21 マクロファージ活性化症候群を合併した全身性エリテマトーデス患者血清における多項目サイトカイン解析

  • 爲近 真也
    名古屋市立大学大学院医学研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学講座
  • 前田 伸治
    名古屋市立大学大学院医学研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学講座
  • 和田 洵一
    名古屋市立大学大学院医学研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学講座
  • 大村 晋一郎
    名古屋市立大学大学院医学研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学講座
  • 岩垣津 志穂
    名古屋市立大学大学院医学研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学講座
  • 前田 智代
    名古屋市立大学大学院医学研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学講座
  • 難波 大夫
    名古屋市立大学大学院医学研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学講座
  • 新実 彰男
    名古屋市立大学大学院医学研究科 呼吸器・免疫アレルギー内科学講座

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抄録

<p>【背景】全身性エリテマトーデス(SLE)は,多彩な臨床症状・免疫異常・多臓器障害を呈する全身性自己免疫疾患であり,ときに重篤なマクロファージ活性化症候群(MAS)を合併する.【目的・方法】SLEおよび合併MAS病態の炎症病態の解明のため,当院を受診(2011/3月から2015/1月)したMAS合併SLE患者6例と治癒後MAS合併SLE患者5例,および高活動性SLE患者(SELENA-SLEDAI 10以上で尿蛋白2+以上の活動期ループス腎炎)4例,低活動性SLE患者(プレドニゾロン10 mg/日以下でSELENA-SLEDAI 5以下)9例,健常人4例の血清を用いてmultiplex ELISA(Q-PlexTM Array(QUANSYS Biosciences))により16種類のサイトカインを測定した.また,SLEと同様に自己免疫性MASを合併することが知られる成人発症スティル病(AOSD,ferritin 1000 ng/mL以上)患者6例の血清サイトカインも測定した.【結果】MAS治療後や低活動性SLEと比べ,MAS合併SLEではIL-6, IL-8, IL-15, TNF-αが有意に高値であった.高活動性SLEでも同様のサイトカイン上昇が認められたが,IL-15はMAS合併SLEにおいて有意に高値であり,AOSDにおいても同様にIL-15は高値であった.【結語】MAS合併SLEにおいて,IL-6, IL-8, IL-15, TNF-αが有意に上昇し,特にIL-15は自己免疫性MAS病態において有意に高値であった.</p>

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