随時尿から早朝尿への変更による尿蛋白・尿潜血陽性率の減少および運用面の変化

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タイトル別名
  • Use of First Morning Void in Dipstick Urinalysis can Lead to Lower Proteinuria and Occult Hematuria Positivity Rates
  • ズイジ ニョウ カラ ソウチョウ ニョウ エ ノ ヘンコウ ニ ヨル ニョウ タンパク ・ ニョウセンケツ ヨウセイリツ ノ ゲンショウ オヨビ ウンヨウメン ノ ヘンカ

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抄録

目的:健診の尿検査において,随時尿と早朝尿での尿蛋白陽性率,尿潜血陽性率および運用面での変化を検討した.<br>方法:亀田メディカルセンターの健診受診者のうち,2012年6~10月までの随時尿群2,619名と,2013年6~10月までの早朝尿群2,512名を対象とした.主要な評価項目として随時尿群と早朝尿群の尿蛋白陽性率を比較し,尿蛋白を減少させる要因についてロジスティック回帰分析にて検討した.副次的評価項目として,尿潜血陽性率の変化を検討し,運用面の変化や受診者の流れなどを調査した.<br>結果:尿蛋白陽性率は随時尿群3.9%(102/2,619),早朝尿群1.8%(45/2,512)であり,有意に早朝尿において低かった.また,ロジスティック回帰分析では,早朝尿は尿蛋白陽性率低下の独立した要因だった.尿潜血陽性率は随時尿群で陽性は6.2%(162/2,619),早朝尿群では1.8%(45/2,512)であり,有意に早朝尿において低かった.運用面では,早朝尿導入で看護スタッフの問診終了時間が早くなった.<br>結論:随時尿に比べ,早朝尿検査は尿蛋白陽性率を減らすことができ,運営面では人間ドックの流れがスムーズになることが期待される.

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