D-dimerによるStanford A型急性大動脈解離の予後予測評価

DOI
  • 岡村 優樹
    独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター臨床検査科
  • 橋本 剛志
    独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター臨床検査科
  • 波野 真伍
    独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター臨床検査科
  • 山本 理絵
    独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター臨床検査科
  • 吉田 一葉
    独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター臨床検査科
  • 梅橋 功征
    独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター臨床検査科
  • 富園 正朋
    独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター臨床検査科
  • 本山 眞弥
    独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター臨床検査科

書誌事項

タイトル別名
  • Prognostic prediction of Stanford type A acute aortic dissection using D-dimer

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抄録

<p>【背景】Stanford A型急性大動脈解離(acute aortic dissection; AAD)は大動脈解離の中でも上行大動脈に解離が及ぶ予後不良な疾患である。AADにおけるD-dimerは他疾患との鑑別に用いられている。Stanford A型AADの予後予測として報告は少ない。本研究はD-dimerによるStanford A型AADの予後予測評価としての有用性を研究した。【方法,結果】対象はStanford A型AAD患者103名(平均年齢69.8 ± 13.0歳,男性41名,女性62名),平均D-dimerは34.3 ± 56.3 μg/mLであった。死亡群は生存群と比較してD-dimerが上昇していた(36.8 μg/mL vs 8.5 μg/mL , p < 0.001)。ROC解析を用いたStanford A型AADにおける生存群と死亡群のD-dimerの最適カットオフ値は9.71 μg/mLであった。Kaplan-Meier解析にて観察期間での死亡率は,9.71 μg/mL以上の患者は9.71 μg/mL未満の患者より有意に高かった(p < 0.001)。【結論】D-dimerの上昇はStanford A型AADの予後予測評価に有用である。</p>

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 67 (1), 1-6, 2018

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

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