04生−09−ポ−19(19) 若年男性における高炭酸ガス負荷による脳血管拡張反応と有酸素性作業能力との関連性

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抄録

<p> 本研究では、高炭酸ガス負荷による血管拡張反応が有酸素性作業能力とどのような関係にあるかを明らかにすることを目的とした。大学生24名が被験者として参加した。これらの被験者に対して、高炭酸ガス負荷試験により脳血管拡張反応性を、漸増運動負荷試験により最大酸素摂取量を測定した。高炭酸ガス負荷試験では、二呼吸のみ高炭酸ガスを吸入する方法を用い、血管の反応には、近赤外線分光装置(NIRS)による総ヘモグロビン濃度の変化を測定し、動脈二酸化炭素分圧の変化には、呼気終末二酸化炭素分圧(PETCO2)を測定した。高炭酸ガス負荷により、PETCO2は38±4mmHgから51±3mmHgへ上昇し、総ヘモグロビン濃度は0.012±0.012mMの増加が認められた。本研究の被験者において、最大酸素摂取量は42.8±5.6ml/分・kgであった。高炭酸ガスに対する脳血管の反応と最大酸素摂取量との間に有意な相関関係は認められなかった。これらの結果から、健康な若年男性において、本研究で用いた二呼吸のみ高炭酸ガスを吸入する簡潔的な高炭酸ガス負荷とNIRSによって評価された脳の血管拡張反応は有酸素性作業能力と相関性が低い可能性が示唆された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205813748224
  • NII論文ID
    130006351800
  • DOI
    10.20693/jspehss.68.139_2
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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