子宮頸部小細胞癌の 3 例

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  • Three cases of small cell carcinoma of the uterine cervix

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抄録

<p>背景 : 子宮頸部小細胞癌はまれな腫瘍で早期から遠隔転移をきたし, 予後が不良である. 今回われわれは子宮頸部原発の小細胞癌の 3 例を経験したので報告する.</p><p>症例 : 症例 1. 80 歳代, 水様性帯下と不正性器出血を主訴に来院. 症例 2. 50 歳代, 下腹部痛と不正性器出血を主訴に来院. 症例 3. 70 歳代, 不正性器出血を主訴に来院. いずれの症例も子宮頸部に腫瘤を認め, 細胞診と生検が施行された. 細胞診では壊死性の背景に裸核状の腫瘍細胞を散在性, 集塊状に多数認め, 一部に異型扁平上皮と異型円柱上皮を少数認めた. 組織学的にはクロマチンの増加した核を有する胞体の乏しい細胞が密に増殖し, 一部に扁平上皮癌と腺癌の成分がみられた. 免疫染色で CD56, synaptophysin, NSE が陽性となり, 子宮頸部小細胞癌と診断された. p16 がびまん性に陽性となり, HPV との関連が示唆された. また, 2 例で c-kit が局所的に陽性となった.</p><p>結論 : 小細胞癌はまれではあるが予後不良であり, 扁平上皮癌や腺癌の成分を伴うことがあることから, 正確な診断が重要である. 2 例で c-kit が陽性となり, 分子標的治療等を含めた今後の検討が期待される.</p>

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