ポルトランドセメント含有接着性根管充填用シーラーの細胞増殖への影響

DOI
  • 達山 祥子
    鹿児島大学学術研究院医歯学域歯学系歯科保存学分野
  • 高 裕子
    鹿児島大学学術研究院医歯学域歯学系歯科保存学分野
  • 勝俣 愛一郎
    鹿児島大学学術研究院医歯学域歯学系歯科保存学分野
  • 梶原 武弘
    鹿児島大学学術研究院医歯学域歯学系歯科保存学分野
  • 星加 知宏
    鹿児島大学学術研究院医歯学域歯学系歯科保存学分野
  • 今井 弘一
    大阪歯科大学歯科理工学講座
  • 西谷 佳浩
    鹿児島大学学術研究院医歯学域歯学系歯科保存学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Cell Growth on Adhesive Root Canal Sealer Containing Portlamd Cement

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抄録

<p>抜髄後の根管充填においては,接着性を有する根管充填用シーラーを使用することが再感染防止の点で有利である,Mineral trioxide aggregate (MTA)は,殺菌作用と硬組織誘導能を有する水硬性セメントであり,直接覆髄,断髄,アペキシフィケーション,アペキソゲネーシス,パーフォレーション部の修復等の臨床応用が行われている.本研究では,MTAの効果を有する接着性根管充填用シーラーの開発を目的として,MTAの主成分であるポルトランドセメントを用いて,ポルトランドセメント含有試作根管充填用シーラーが細胞増殖に及ぼす影響について検討を行った.その結果,ポルトランドセメント含有量が10 wt%以下においては,試作シーラーから溶出した成分を含む培養液中においてもヒト歯根膜細胞の生存する細胞数に変化はなかった.また培養液のpHおよび培養液中に溶出するCaイオン濃度はポルトランドセメントの含有量依存性に上昇した.今後は本試作シーラーの根尖部における硬組織誘導能について検討を行う予定である.</p>

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