佐藤式彎曲型咽喉頭直達鏡を用いて経口腔的に摘出し得た咽頭粘膜下魚骨異物の1例

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タイトル別名
  • Transoral removal of an extra-pharyngeal fish bone using Sato-type curved laryngoscope: a case report

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抄録

咽頭腔外異物は位置同定が困難であり摘出に外切開を要する例もあるが,経口腔的に摘出し得た下咽頭粘膜下(咽頭腔外)魚骨異物の1例を経験したので報告する。症例は72歳女性で,カレイを摂取した翌日に当科を受診した。咽喉頭ファイバースコピーで異物を同定できなかったが,CTで下咽頭後壁右側から正中に向かって走行する魚骨を疑わせる所見を認め手術の方針とした。佐藤式彎曲型咽喉頭直達鏡で下咽頭を展開し,CT所見を参考に下咽頭粘膜を切開剥離して異物を同定し摘出し得た。異物周囲に感染がなかった事,CTが異物の位置を正確に反映していた事,下咽頭の広範な視野を確保できた事が経口腔的摘出成功の理由として考えられた。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 27 (3), 325-328, 2018

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (5)*注記

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