Cellular benign fibrous histiocytoma肺転移の1例

  • 根本 大士
    横浜市立大学附属市民総合医療センター呼吸器病センター外科
  • 西井 鉄平
    横浜市立大学附属市民総合医療センター呼吸器病センター外科
  • 菅野 健児
    横浜市立大学附属市民総合医療センター呼吸器病センター外科
  • 乾 健二
    横浜市立大学附属市民総合医療センター呼吸器病センター外科
  • 益田 宗孝
    横浜市立大学外科治療学

書誌事項

タイトル別名
  • Pulmonary metastasis of cellular benign fibrous histiocytoma: A case report

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抄録

<p>症例は34歳,男性.血痰を主訴に当科を受診した.既往歴に頭部cellular benign fibrous histiocytoma(CBFH)があった.胸部CTでは右肺上葉に壁の肥厚した囊胞性病変を認め,診断と治療を目的に右肺上葉切除術を行った.病理組織学的に,囊胞壁は部分的に扁平上皮化生を伴う線毛円柱上皮で被覆され,上皮下では線維組織球様組織の疎な花筵状の増殖を認めた.頭部CBFHの組織像と類似していたためCBFHの肺転移と診断した.術後半年で多発する囊胞性病変が出現し,術前胸部CT所見との類似性から多発肺転移再発と診断したが,以後は7年間,病変の増加や増大を認めていない.CBFHは局所再発や遠隔転移の報告がある皮膚間質性腫瘍であるが,肺転移の報告は少ない.臨床症状に応じた治療選択が必要だが,病勢の進行は緩徐な可能性も考えられ,本症例は再手術を行わず経過観察を行なっている.</p>

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参考文献 (8)*注記

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