両眼先天白内障術後無水晶体眼の視力予後の検討

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  • Visual Outcomes after Congenital Cataract Surgery Without Intraocular Lens Implantation

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抄録

<p>【目的】あいち小児保健医療総合センター眼科(以下、当科)における両眼先天白内障術後無水晶体眼の術後最終視力について後ろ向きに調査したので報告する。</p><p>【対象】平成14年3月から平成25年3月の11年間に両眼先天白内障に対し両眼水晶体吸引術を施行し、術後無水晶体眼となり3年以上経過観察できた31例62眼を対象とした。</p><p>手術時年齢は生後1か月から3歳10か月で平均0歳10か月であった。</p><p>【結果】術後最終視力は(0.01)から(1.2)であった。全31例中29例に合併症を認めた。</p><p>両眼ともに術後最終視力(0.7)以上を視力良好群、両眼ともに(0.6)以下を視力不良群とし、当科における術後最終視力は視力良好群9例18眼、視力不良群21例42眼であった。</p><p>【結論】今回の調査では31例62眼のうち22例43眼が術後最終視力(0.6)以下であった。合併症を伴う症例が多く、視力不良群により多い傾向が認められた。術後は長期にわたり経過観察が必要であり、特に視力不良群では年齢、発達に応じた慎重な術後管理が大切であると考える。</p>

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