クライオ電子顕微鏡によるタンパク質の動的構造解析

  • 宋 致宖
    自然科学研究機構生理学研究所 愛知県岡崎市明大寺町字西郷中38
  • 村田 和義
    自然科学研究機構生理学研究所 愛知県岡崎市明大寺町字西郷中38

書誌事項

タイトル別名
  • Cryo-electron Microscopy for Structural Analysis ofDynamic Biological Macromolecules

抄録

<p>新たなタンパク質の構造決定手法として,クライオ電子顕微鏡による単粒子構造解析が注目を集めている.本手法は試料に対する制約が少なく,数十キロダルトンのタンパク質から数百メガダルトンのウイルス粒子に至るまで同じ方法で解析できる(Figure 1).また,その空間的な自由度を生かしてタンパク質の各刺激に対する動的構造変化や動態解析も可能となる.本総説では,クライオ電子顕微鏡単粒子構造解析の原理と,これを可能にした画像記録装置と解析手法の進歩について解説し,さらに動的なタンパク質構造解析への応用についても紹介する.</p>

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