ループス腎炎Ⅴ型の経過中に抗糸球体基底膜抗体腎炎を合併した症例

書誌事項

タイトル別名
  • Anti-glomerular basement membrane nephritis concurrent with lupus nephritis
  • ループスジンエン Ⅴ カタ ノ ケイカ チュウ ニ コウシキュウタイ キテイマク コウタイジンエン オ ガッペイ シタ ショウレイ

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抄録

症例は43歳, 男性. 8年前にループス腎炎Ⅴ型と診断されたが, 治療によりネフローゼ症候群は完全寛解した. 2014年4月にネフローゼ症候群の再燃と急性腎障害を認めたため入院となった. 入院時に抗糸球体基底膜抗体が陽性で腎生検で半月体形成性糸球体腎炎であったが, 糸球体基底膜にIgGの線状沈着を認めず, ループス腎炎Ⅳ+Ⅴ型としてステロイド投与を開始した. 単純血漿交換療法も併用したが腎機能は悪化し, 血液透析を開始した. シクロホスファミドパルスを行ったが腎機能は改善せず, 第48病日に再度腎生検を施行した. 2回目の腎生検所見では糸球体基底膜にIgGの線状沈着を認め, 抗糸球体基底膜抗体腎炎と診断した. 腎機能の改善は困難と判断して血液透析を導入した. ループス腎炎と抗糸球体基底膜抗体腎炎の合併機序や治療方針を考えるにあたり示唆に富む症例と考え報告する.

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