LDHによる坐骨神経痛に対する持続硬膜外チューブ留置法の治療経験

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抄録

【目的】当科では腰椎椎間板ヘルニアに対し、まずNSAIDを投与し、効果がなければ硬膜外注射(ワンショット)を数回施行し、それでも効果がなければMEDを施行している。今回、下肢痛が著明にもかかわらず手術を受け入れなかった3症例に対し、入院の上、持続硬膜外チューブ留置法を施行したので報告する。【症例1】43歳女性.L5/S1の巨大ヘルニア.強い左下肢痛あり.左S1領域に感覚障害あり【症例2】46歳男性.L4/5の巨大ヘルニア.強い右下肢痛あり.感覚運動障害なし【症例3】45歳男性.L5/S1のヘルニア.右下肢痛あり.感覚運動障害なし  上記3例に対し硬膜外チューブを留置し、薬剤としてアナペイン3_-_6ml/hを使用した。留置期間は全例約2週間であった。留置中、下肢痛はほぼ消失するも、抜去直後、もしくは抜去後数日で疼痛が再現し、のちに全例手術を施行した。【考察】腰椎椎間板ヘルニアの治療として硬膜外持続チューブ留置法は選択肢の1つであるが、手術の可能性を考えると感染の危険もあり、従来当科では行なっていなかった。今回疼痛管理のため、やむおえず3例に施行したが全例結果として手術まで至った。【結語】硬膜外チューブ留置法は、合併症を考えると有用な方法ではなかった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205559619328
  • NII論文ID
    130006957770
  • DOI
    10.11359/cjaost.105.0.367.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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