シロイヌナズナにおけるER body変異体の形態学的解析

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タイトル別名
  • Morphological Analysis of ER Body Mutants in <I>Arabidopsis</I>

抄録

ER bodyは、シロイヌナズナの子葉や胚軸、根の表皮細胞に特異的に存在する構造体である。しかし、ER bodyをもたないロゼット葉にも、傷害や食害などのストレス処理、ジャスモン酸メチル処理によって、ER body形成が誘導される。現在までに、ER bodyは小胞体由来であり、小胞体から液胞へ液胞プロセシング酵素(VPE)や液胞プロテアーゼ(RD21)の前駆体およびβグルコシダーゼの一つであるPYK10を輸送していることを明らかにした(2001、2003年度大会にて報告)。これらの結果から、ER body形成は、防御機構と関連していることが示唆されている。ER bodyを可視化することができる形質転換シロイヌナズナ(小胞体残留シグナルを付加したGFP-HDELを発現する)を、EMS処理した後、子葉表皮細胞中のER bodyの形態が異常になったと思われる株を選別した(A2:凝集体を形成する変異体、A28:凝集体と小胞状の構造体を多数形成する変異体、B23:小胞状の構造体を多数形成する変異体)。これらの突然変異体について、GFP蓄積部位とER bodyとの関係を調べるために、共焦点レーザー顕微鏡と電子顕微鏡を用いた形態学的な解析を行ったので報告する。また、子葉の老化に伴うER bodyの挙動についても詳しい解析を行った。これらの結果から、ER body形成のメカニズムについて考察する。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680605077376
  • NII論文ID
    130006988712
  • DOI
    10.14841/jspp.2005.0.521.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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