リンドウにおけるフラボノイド生合成関連遺伝子の発現解析

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タイトル別名
  • Gene Expression Analysis of Flavonoid Biosynthesis in Gentian

抄録

我々は遺伝子工学的手法によるリンドウの花色の多様化を目指して研究を進めている。リンドウ花弁における主要色素であるフラボノイド(アントシアニン)生合成経路について解明し、遺伝子導入による花色改変の指標とすることを目的に岩手県育成の主要12品種についてフラボノイド生合成関連遺伝子のノザンブロットによる発現解析を行った。<br> 青花リンドウ品種'マシリイ'の花弁の発達段階に伴うフラボノイド生合成関連遺伝子の発現パターンについて解析を行った結果、開花初期に発現が高く、発達に伴い発現が減少する遺伝子(CHS, CHI, FSII, FLS)、開花中期から後期に発現が高い遺伝子(F3H, F3'5'H, DFR, ANS, 3GT, 5AT)、開花初期と後期で発現が高い遺伝子(F3'H)に分類された。また、花色の異なる品種の開花中期の花弁における発現を比較した結果、白花品種ではアントシアニジン合成酵素(ANS)の発現が検出されず、着色が見られない原因と推定された。また、ピンク花品種ではF3'5'Hが他品種に比較して高分子側にシフトしており、ピンク色の発色との関係が示唆された。さらに詳細な発現解析を進めると共に、今回、得られた結果をもとに、リンドウの花色改変を目指し、遺伝子導入を進める予定である。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205629503872
  • NII論文ID
    130006989959
  • DOI
    10.14841/jspp.2003.0.539.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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