OsPti1aは細胞膜に局在することで耐病性を負に制御する

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タイトル別名
  • Membrane localization of OsPti1a is important for negative regulation of disease resistance in rice

抄録

イネの病害抵抗性シグナルを負に制御するOsPti1aの生理機能を明らかにするため、細胞内局在について解析した。OsPti1aは、主に細胞膜上のシグナル伝達に重要な足場として知られるdetergent resistant membrane (DRM) 画分に存在し、さらにリン酸化されていることが明らかとなった。このことから、OsPti1aは細胞膜上でリン酸化による制御を受けて機能している可能性が示唆された。OsPti1aのN末端にHA-strepIIタグを付加した場合、ospti1a変異体の表現型を相補しない。OsPti1aのN末端には脂質修飾を受けうる保存されたアミノ酸配列が存在していることから、この領域がOsPti1aの細胞内での局在に影響を与えている可能性が考えられた。そこで、N末端配列が局在に及ぼす影響ついて解析した結果、N末端を欠損させたOsPti1aは細胞膜ではなくCytosolに存在することが確認された。このことから、OsPti1aの膜局在にはN末側配列が必須であり、膜に存在することが抵抗性シグナルの制御に重要であることが示唆された。さらに、粗ミクロソーム画分に存在するOsPti1aは、250-450kDaの分子量にシグナルが検出された。OsPti1aの予測分子質量は約40kDaであることから、細胞膜上において複合体を形成していることが示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205631389184
  • NII論文ID
    130006992572
  • DOI
    10.14841/jspp.2010.0.0080.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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