シロイヌナズナにおけるうどん粉病菌(<I>Golovinomyces orontii</I>)感染応答に関与する新規因子の探索及び機能解析

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タイトル別名
  • Novel Arabidopsis factors involved in powdery mildew resistance revealed by proteome analyses

抄録

糸状菌であるうどん粉病菌は、多くの農作物に甚大な経済的被害を及ぼす代表的な病害である。感染に際してうどん粉病菌は、植物体の発揮する基礎抵抗性を時間的・量的に乗り越えて組織表面にのみ菌糸を延ばし感染を成立させる。これまでに変異体スクリーニングを中心とした解析から、植物のうどん粉病菌応答に関わる因子が多数同定されている。しかし、それらの殆どが機能未知であり、また、順遺伝学的解析では、機能的に重複する遺伝子・生存に必須な遺伝子は単離され得ないため、多層構造を取る病原体応答ネットワークの構成因子の全貌解明には未だほど遠いのが現状である。そこで我々は、うどん粉病菌応答に関わるシロイヌナズナ新規因子の探索を目的とし、二次元ゲル電気泳動法(2-DE)/LC-MS/MSによるうどん粉病菌(Golovinomyces orontii)感染葉と非感染葉の経時的な比較解析を行った。通常は2-DEで解析の対象とされない膜画分についても、新たに開発された脱SDS法を利用し2-DEに供した。<br>本発表では、この解析により得られた新規のうどん粉病菌感染応答タンパク質について報告するとともに、現在進行中であるそれらの因子のうどん粉病菌感染時の葉組織での発現部位や時期、過剰発現体/T-DNA挿入変異体での抵抗性の変化についての解析結果も併せ議論したい。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205631947776
  • NII論文ID
    130006993390
  • DOI
    10.14841/jspp.2009.0.0956.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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