地域アイデンティティとしてのビニールハウス景観

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  • Rural Landscapes with Greenhouses as a Regional Identity

抄録

本研究は、農村景観において、一般に審美性の観点からは評価対象となりにくいビニールハウス景観が、地域アイデンティティの形成に資するとの仮説のもと、その評価の構造を解明することを目的とした。その結果、ビニールハウス景観は、当該地域出身で現在は他地域に居住する地域他出者が、地域アイデンティティという基準で評価した際、畑地等と同等に高く評価される景観であることが明らかになった。地域アイデンティティとしての景観は、不特定多数による普遍的な評価基準のもとでは必ずしも積極的に評価されず、地域他出者のような、ある種の経験や価値観を共有する者の間でのみ、その真価が確認される可能性が示唆された。

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