林床における落葉分解に伴う放射性セシウムの吸着様式の変化

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タイトル別名
  • Changes in absorption properties of the radiocesium during litter decomposition in forest floor

抄録

<p> 放射性セシウムで汚染された落葉広葉樹林の林床において、落葉分解に伴う落葉の放射性セシウム濃度と放射性セシウムの吸着様式(水溶態、土壌の負電荷に弱く吸着した交換態、生態系内を移動しにくい残渣に含まれるもの)の構成割合の変化を調査した。試験地は福島県川俣町の落葉広葉樹林である。試験地内に対照区であるA区、2013年6月にA0層と鉱質土層の一部まで除去したB区と、L層とF層の一部を除去したC区を設けた。2015年11月に試験地内で採取されたコナラの新鮮落葉を乾燥機で乾燥させ、リターバッグ内容物とした。2016年5月に、リターバッグを各区の林床に30個ずつ設置し、1ヶ月ごとに各区から3個ずつ回収し、乾燥重量とC/N比、吸着様式別の放射性セシウム濃度を測定した。乾燥重量とC/N比の変化には区による違いがほとんど見られなかった。調査期間をとおして放射性セシウム濃度は概ねA区>C区>B区の傾向であった。吸着様式の構成をみると、調査期間をとおして、残渣が2割から8~9割に増加し、交換態が4割から1割に減少し、水溶態が4割から1割未満に減少した。A区ではB・C区に比べて交換態と水溶態の割合が高い傾向にあった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680687444480
  • NII論文ID
    130007021800
  • DOI
    10.11519/jfsc.128.0_443
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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