海水による土壌冠水がホウライチクの陽イオン含有量に与える影響

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タイトル別名
  • Effects of sea-water flooding of soil on cation content of potted <i>Bambusa multiplex</i> .

抄録

<p> 津波による海岸林の塩害を軽減するためには、植栽可能な植物の耐塩性評価とその選抜が不可欠である。このため、海岸林へのタケ類導入の可能性を探る一環としてホウライチクに着目して海水による土壌冠水実験を行っている。冠水時間が24、48、72時間の冠水処理区と冠水を行わない対照区の4処理区を設定した実験では、ホウライチクが海水による土壌冠水に対して強い耐性を有することが示唆された(井上ら 2014)。今回は、土壌冠水が植物の陽イオン含有量に与える影響を調べるため、井上ら(2014)と同じ実験処理区で、冠水終了1日後、1週間後、約1年後にそれぞれ5個体ずつ収穫し、根および葉の陽イオン含有量を測定した結果を報告する。葉のNa+含有量は、1日後および1週間後では冠水時間が長いほど高かったが、1年後は各処理区間で有意差は認められなかった。葉のK+含有量では1年後が低い傾向がみられたが、有意差は認められなかった。根のNa+含有量は収穫までの時間が長いほど低く、1日後では冠水時間が長いほど高い傾向がみられた。根のK+は冠水区で収穫までの時間が長いほど減少する傾向がみられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680687626240
  • NII論文ID
    130007021843
  • DOI
    10.11519/jfsc.128.0_387
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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