Dlk1-Dio3ドメインBAC TGマウスにおける網羅的miRNA発現解析

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タイトル別名
  • Transcriptome analysis of Dlk1-Dio3 domain BAC-TG mouse fetuses

抄録

<p>【目的】我々は,マウス12番染色体遠位部のDlk1-Dio3インプリンティングドメインの発現制御機構およびmiRNAを多数含むインプリント遺伝子の機能解析を進めている。IG-DMR-Rianまでの150 kbを含むBAC-TGマウスを作出したところ,母方伝達した場合に致死性を見いだし,その原因究明を進めてきた。本研究ではBAC-TGマウスにおけるnon-coding RNAの作用を明らかにするために,まずmiRNAの発現解析を実施した。【方法】BAC(pBACe3.6 C3H)を用いてIG-DMRからRianの一部(約150 kb)を含むBAC-TGマウス(75J10)を作出した。75J10 BAC TGマウスの胎齢11.5日胚をそれぞれ3検体ずつ採取しtotal RNAを抽出した。これらのサンプルをTruSeq Small RNA Library Kitを用いてアダプターおよびインデックス配列を付加しライブラリーとした。次世代シークエンサーに供しmiRNA-Seqを行った。発現変動遺伝子検出にはDESeq2を用いた。【結果】父方伝達したマウス(Pat-TG)と比較して発現変動が有意(p < 0.05)に認められた遺伝子をスクリーニングした結果,母方伝達したマウス(Mat-TG)では発現比が上昇したmiRNAを37種,減少したmiRNAを47種特定した。導入BAC配列中に存在する19種のmiRNAの内,12種において1.5–3倍の有意な発現比上昇が明らかになった。12種のmiRNAの予測ターゲットとなっている203遺伝子中,68遺伝子がKOマウスにおいて成長遅延,胎生,出生後致死,低体重を示すことが報告されており,Mat-TGの成長遅延及び出生後致死の原因である可能性が考えられる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680692562560
  • NII論文ID
    130007024150
  • DOI
    10.14882/jrds.109.0_or1-26
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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