長期透析の女性に発現した卵巣限局血管炎の1例

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タイトル別名
  • Single-organ vasculitis of the ovary in a woman receiving dialysis: a case report
  • 症例報告 長期透析の女性に発現した卵巣限局血管炎の1例
  • ショウレイ ホウコク チョウキ トウセキ ノ ジョセイ ニ ハツゲン シタ ランソウ ゲンキョク ケッカンエン ノ 1レイ

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抄録

<p>免疫能力が低下している末期腎不全時に新規膠原病が発生したとき, どのように対応するべきかは明らかになっていない. われわれは, 透析歴10年の62歳女性におきた単一臓器血管炎の1例を経験した. 左卵巣癌の手術目的で入院となり, 周術期は大きな問題なく退院した. 術後, その手術標本において, 対側である右卵巣の外径150μm程度の血管にフィブリノイド壊死を伴う血管炎の所見を偶発的に認めた. 改めて全身検索を行ったが, 卵巣以外に血管炎を示唆する症状・検査所見を認めなかった. それゆえ, 卵巣単一臓器血管炎と考え, 無治療での経過観察の方針とした. 幸いなことに, 現在まで血管炎再燃を示唆する症状は認めていない. 透析患者という免疫抑制状態に発症した単一臓器血管炎という病態および治療に関して, 示唆に富む症例と考え, 報告する.</p>

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