教員養成課程における授業実践力の育成事例

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タイトル別名
  • A case study of developing teaching practical skill in teacher training course
  • ーICTを活用した家庭科の授業づくりを通してー
  • Through lesson planning by using ICT in home economics education

抄録

目的:教員養成課程においては、学生の授業実践力の向上が課題である。授業実践力は「教える教科内容の理解と授業を行う力(授業を構想・準備し、授業の中で実現する力)」とされ、理解した教科内容を授業として再構築していくことが求められる。本報では、授業の「構想・準備」段階に焦点をあて、学生が主体的にICTを用いて授業・教材づくりを行い、実践力の育成を試みた事例を報告する。<br>方法:中学校家庭科の住生活領域「災害に備える」を題材に、冬季に発生した災害を想定し、身近にある物で暖かく過ごす工夫について考える授業を構想するよう指示した。生徒が科学的根拠をもとに、効果的な方法や工夫を考えられる手立てとなるような教材づくりを目指した。用いた機材は、iPad、赤外線サーモグラフィカメラ、電子黒板である。学生の指導は教科教育・教科専門が連携して行った。授業の構想、教材づくりの過程を観察し、学生の気付きに着目し分析を行った。<br>結果:授業の構想・準備の中で、学生には様々な気付きがあり、構想と準備を行きつ戻りつしながら授業に対する意識をスパイラル的に深めて行った。学生の気付きを教科内容と授業構想の双方の視点から意味づけられるよう支援することが必要であると考えられた。授業づくりにおけるICTの活用は学生の試行錯誤を促し、効果的な使い方を考えることが授業の構想・準備段階での授業実践力を高めることにもつながっていた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763023715200
  • NII論文ID
    130007420429
  • DOI
    10.11428/kasei.70.0_280
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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