Pseudo gray platelet syndrome with platelet clumpingの1例とレビュー

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  • A case of pseudoplatelet syndrome with platelet clumping and a review

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抄録

<p>偽灰色血小板症候群(pseudo gray platelet syndrome; PGPS)は,エチレンジアミン4酢酸(ethylenediaminetetraacetic acid; EDTA)採血により,細胞外液のCa2+が除去されると血小板が凝集することなく内部の濃染顆粒とα顆粒の分泌がおこるin vitroの現象である。なお,出血傾向や遺伝子異常はなく血小板数も正常である。今回我々は,灰色血小板とその血小板塊を認め,見かけ上血小板減少を伴ったPGPS(PGPS with platelet clumping; PGPSPC)の1例を経験したので報告する。症例は肺炎で入院した90歳代男性。入院時採血においてEDTA採血で著明な血小板減少を認め,鏡検上では顆粒が乏しい灰色血小板とその血小板塊を認めたため,PGPSPCと診断した。我々の検索した限り,PGPSは本症例を含め14症例報告されており,約半数が本症例のように顆粒放出とclumpingを伴い,見かけ上の血小板減少を合併していた。今後,症例の蓄積とその機序の解明が必要と考えられた。</p>

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 67 (4), 585-590, 2018-07-25

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

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