ココア摂取が食餌性肥満ラットの体重および体脂肪減少に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Cocoa reduces body weight and fat of diet-induced obesity rats.

抄録

目的 ココアにはカカオマスポリフェノールと呼ばれる多種類のポリフェノール類や、メチルキサンチン類などの生理活性物質が多数含まれており、動脈硬化予防、高血圧症予防、癌予防などの効能が報告されている。本研究においては、ココアを含む低エネルギー食を摂取した食餌性肥満ラットの体重および体脂肪について検討した。<br>方法 7週齢のウイスター系雄ラットに25%高脂肪食を12週間にわたり自由に摂取させて食餌性肥満ラットを作成した。作成した肥満ラットを3群(C群、LC群、HC群)に分けた。C群は基本飼料であるAIN-93G食を、LC群またはHC群は、AIN-93G食に650mg/kgまたは2500mg/kgのココアを添加した食餌を4週間与えた。実験食は、低エネルギー食(50kcal/日)とした。<br>結果 4週間の実験食投与後の体重及び体脂肪%は、HC群において、C群と比べて有意な減少が見られた。血漿TG濃度は、C群と比べてココア摂取群で有意な減少が見られた。血中インスリン濃度も、ココア摂取群で有意ではないが減少傾向が見られた。糞重量では、HC群で有意な増加が見られた。糞中に排泄された粗脂肪量も、LC群、HC群ともに有意な増加が見られた。以上の結果から、ココアを含む低エネルギー食摂取は肥満ラットの体重および体脂肪%を有意に減少させるということが分かった。この理由としてはココアに脂肪吸収阻害効果があるためと考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763023694336
  • NII論文ID
    130007420678
  • DOI
    10.11428/kasei.70.0_129
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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