腹会陰式直腸切断術後23年目に発症した特発性人工肛門皮膚瘻孔の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Idiopathic Stomal Fistula Developing in a Very Elderly Patient 23 Years after Miles' Operation
  • 症例 腹会陰式直腸切断術後23年目に発症した特発性人工肛門皮膚瘻孔の1例
  • ショウレイ ハラ エインシキ チョクチョウ セツダン ジュツゴ 23ネンメ ニ ハッショウ シタ トクハツセイ ジンコウコウモン ヒフロウコウ ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

症例は90歳の女性で,23年前に腹会陰式直腸切断術の手術歴があった.認知症と廃用症候群で他院入院中に不明熱と人工肛門パウチ漏れが続き,原因検索目的に当院を紹介受診した.人工肛門周囲に瘻孔を認めたほか,腹部CT検査で人工肛門周囲皮下膿瘍と挙上腸管狭窄を認め,ドレナージシートン術を施行した.術後腸管造影検査で憩室は認めず,特発性人工肛門皮膚瘻孔と診断した.ブジーするも狭窄部は拡張せず,瘻孔が排泄口となり,頻回のパウチ漏れが起きた.単品系装具を瘻孔ごと覆い2-3日おきに交換して人工肛門管理が向上し,術後第28病日に前医へ転院した.転院後,膿瘍腔が縮小しチューブが外れたが,瘻孔は排泄口として機能しており経過観察した.術後10カ月経過し,トラブルなく生存している.日常生活動作の低い超高齢者で特発性人工肛門皮膚瘻孔に対し,ドレナージシートン術で人工肛門再造設を回避できた症例を経験したので報告する.

収録刊行物

参考文献 (5)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ