非穿孔性眼外傷による後嚢破裂後の 白内障を手術した小児の2例

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タイトル別名
  • Two cases of pediatric cataract with traumatic posterior capsule rupture after blunt ocular trauma
  • ヒセンコウセイガン ガイショウ ニ ヨル ゴノウ ハレツ ゴ ノ ハクナイショウ オ シュジュツ シタ ショウニ ノ 2レイ

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抄録

非穿孔性眼外傷による水晶体後嚢破裂を伴う白内障は,若年者にまれにみられる外傷性白内障である.我々は2例の12歳の男児の手術を行った.症例1は登校旗のプラスチック棒により左眼を受傷し,症例2は野球ボールで右眼を受傷した.それぞれ受傷後8週,8か月で手術を行った.手術は強角膜切開で行い,術中に硝子体の逸脱はみられず,眼内レンズを嚢内に挿入することができた.水晶体後方に水晶体由来のfish-tailやwhite dotsが見られたが,それらは吸引のみで消失した.後嚢切開や前部硝子体切除は行わなかった.今回の症例では後嚢と前部硝子体をつなぐWieger靭帯で囲まれたBerger腔が水晶体後嚢の役割を果たした可能性が考えられた.術後視力は1.0以上が得られた.

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