チーズ製造における酵素の特性
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- 高橋 真美
- 戸板女子短期大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Properties of the enzyme in cheese production
抄録
【目的】 キモシンは、たんぱく質分解酵素の一種で乳たんぱく質K-カゼインの中で、105番目のフェニルアラニンと106番目のメチオニンのペプチド結合を切断し、凝固させる作用を有している。チーズ製造の過程では、キモシンは牛乳を凝固させる目的で使用されているが、仔牛を屠畜して胃を取り出すことでしか採取ができず、仔牛キモシンの確保には、大量の仔牛を屠畜となり、資源不足も生じた。BSE問題が深刻化し仔牛キモシンから各種キモシンの活性に関する研究も盛んになった。現在では、世界のキモシン使用割合は、微生物キモシン約45%、遺伝子組換えキモシン約45%となり、動物キモシンの占める割合よりも高くなってきている。<br> そこで、本研究では、動物キモシンと微生物キモシンの酵素学的特性を比較し、その有効性について検討した。<br>【方法】 凝乳酵素は、10%還元脱脂乳を基質として、Berrige法で測定した。たんぱく質分解活性は、0.6%カゼイン溶液を基質として吸光度法で測定した。微生物キモシンは、小麦ふすま培地で培地で培養して、酵素液を調製して酵素活性の測定に用いた。<br>【結果】 チーズ製造に使用されてきた動物キモシンは、微生物キモシンよりも凝乳活性は高く、たんぱく質分解活性については低値であった。微生物キモシンは、凝乳活性は高い菌株を用いたが、たんぱく質分解活性が高く、過度のたんぱく質を分解することでチーズ収率は低値であった。微生物キモシンは、菌株の遺伝子組換え技術を駆使する方法で動物キモシンの酵素学的活性の特性に類似した凝乳酵素を確保できる可能性はあると推察された。今後、チーズ製造において有効な代替酵素として実用化できるものと推察された。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 30 (0), 131-, 2018
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763105234944
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- NII論文ID
- 130007479145
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可