15O-H2OPETの心電図同期による拡張期抽出ソフトウェアの開発の試み

DOI
  • 加藤 晋也
    北海道大学 大学院 医理工学院 分子医理工学コース
  • 杉山 泰樹
    北海道大学 大学院 医理工学院 分子医理工学コース
  • 相川 忠夫
    北海道大学医学研究院 循環病態内科学分野
  • 孫田 惠一
    北海道大学病院放射線部
  • 川内 敬介
    北海道大学 大学院 医理工学院 分子医理工学コース
  • 市川 晟也
    北海道大学 大学院 医理工学院 分子医理工学コース
  • 加藤 知恵次
    北海道大学 大学院 医理工学院 分子医理工学コース

書誌事項

タイトル別名
  • An attempt to develop software that extracts diastolic myocardial data using ECG-gated 15O-H2OPET

抄録

<p>背景</p><p>局所心筋血流量 (MBF) を定量する際、心拍動によりアーチファクトが発生し測定誤差が生じる。そこで、MBFをより高精度で測定するため15O-H2O 心筋PETと心電図を同時収集し、心臓の拡張期データを抽出するソフトウェアを開発し、拡張期データと従来データの測定結果を比較する。</p><p>方法</p><p>虚血性心疾患患者27名(男性17名、女性10名)(67.1±10.5歳)を対象とし、Philips Gemini TF64を使用した。安静時とATP負荷時の15O-H2O 心筋PETを施行した。各検査時に0.5GBqの15O-H2O静脈注射を6分間dynamic収集し、冠動脈造影を患者に実施し、90%以上の狭窄がある病変部位50および正常部位128を評価した。また、心電図同期した検査データから拡張期画像のみ抽出するソフトウェアを開発した。</p><p>結果</p><p>心電図同期15O-H2O心筋PET検査の拡張期像を抽出したデータと従来のデータの比較に病変部の冠血管予備能(CFR)を用いたところ、病変部CFRでは、前者が1.23±0.29、後者が1.69±0.71(P<0.001)と前者が有意に下がっており、正常部位では前者が2.15±0.76、後者が2.24±0.79(NS)と有意差は生じなかった。</p><p>結論</p><p>15O-H2O心筋PET検査において拡張期像を用いることで、CFRが有意に低下し虚血病変の検出能を向上させることがわかった。よって心電図同期15O-H2O心筋PET検査データから拡張期画像を抽出したデータは、心拍動アーチファクトを減少させより正確な検査データの収集が可能になった。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual56 (Abstract), S338-S338, 2018

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845713000422528
  • NII論文ID
    130007483956
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual56.s338
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ