S-1/docetaxel併用療法で8年の長期生存が得られている胃癌術後腹膜播種再発の1例

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  • Long-Term Survival for 8 Years of Peritoneal Recurrence of a Gastric Cancer Treated with S-1/docetaxel Combination Chemotherapy

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抄録

<p>症例は60歳の女性で,2006年1月に進行胃癌に対して幽門側胃切除術を施行された.病理組織学的検査所見はtype 3,30×30 mm,por2,sig,pT3pN0pCY0,pStage IIであった.術後補助化学療法を希望されず経過観察となった.2009年1月の定期胸腹部造影CTで左水腎およびS状結腸からRs直腸の範囲に壁肥厚所見を認めた.下部消化管内視鏡検査で壁外性圧迫による内腔狭窄,注腸検査でも高度狭窄を認め,胃癌腹膜播種再発および直腸狭窄と診断された.人工肛門造設術が施行され,術中所見で腹腔内に無数の播種病変を認めた.生検結果はpor2に相当するadenocarcinomaで胃癌再発と診断された.術後S-1/docetaxel(以下,DTXと略記)併用療法が施行された.治療開始以降の定期検査では水腎および腸管壁肥厚の所見は改善傾向となり,新規病変の出現を認めていない.再発から8年以上が経過した現在も病変の増悪なくS-1/DTX併用療法を継続している.</p>

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