農業利用を目的とした安全運用型ドローンの提案と自己組織化マップによるコアンダ効果を応用した推進機構の最適化

  • 霜村 瞭
    筑波大学大学院システム情報工学研究科
  • 延原 肇
    筑波大学大学院システム情報工学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Proposed Safety Drone for Agricultural Use and Optimization of Its Propulsion by Self-Organizing Map

抄録

<p>近年,農業分野においてドローンの活用事例が増えている.しかし,ドローンが原因の事故件数も増加している.特に,墜落や接触などの事故は深刻な被害になる可能性があるため安全対策が必須である.本研究では,この問題を解決するためドローンを構成する要素の中でも危険性の高い高速回転するプロペラに着目する.これを機体内部に格納し,コアンダ効果を応用した新たな推進機構を有する安全運用型ドローンを提案し,この推進機構の設計最適化を行う.設計最適化には,複数の設計変数および目的変数の組み合わせが存在し,それらの設計候補の数は膨大なものとなる.また,1つの設計候補の性能評価のための流体シミュレーションには計算コストがかかる.本研究では,比較的数の少ない設計候補を自己組織化マップ上に写像することで,最適な設計候補が存在する領域を視覚化し,設計候補の選抜を行う.評価実験として,推進機構に6つの設計変数を設定し3DCADを用いた設計候補作成と,ドローンの飛行に必要である推進力の評価に流体シミュレータを用いて108候補を生成する.これらについて体積流量と重量の2つの目的変数を設定し,自己組織化マップを適用する.最適化により得られた設計候補群に関して,基準となる設計に比べて約7%の推進性能向上を実現していることを確認する.</p>

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参考文献 (10)*注記

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