抗PD-1抗体投与後に発症する1型糖尿病の特徴および臨床経過に関する調査報告

• 馬殿 恵

  大阪大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学

• 今川 彰久

  大阪医科大学内科学I

• 阿比留 教生

  長崎大学大学院医歯薬学総合研究科第一内科

• 粟田 卓也

  国際医療福祉大学病院糖尿病内分泌代謝科

• 池上 博司

  近畿大学医学部内分泌・代謝・糖尿病内科

• 内潟 安子

  東京女子医科大学東医療センター

• 及川 洋一

  埼玉医科大学内分泌・糖尿病内科

• 大澤 春彦

  愛媛大学大学院医学系研究科糖尿病内科

• 梶尾 裕

  国立国際医療研究センター病院糖尿病内分泌代謝科

• 川﨑 英二

  新古賀病院糖尿病内分泌内科

• 川畑 由美子

  近畿大学医学部内分泌・代謝・糖尿病内科

• 小澤 純二

  大阪大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学

• 島田 朗

  埼玉医科大学内分泌・糖尿病内科

• 高橋 和眞

  岩手県立大学看護学部基礎看護学講座

• 田中 昌一郎

  あい・ホームクリニック豊島

• 中條 大輔

  国立国際医療研究センター病院糖尿病内分泌代謝科

• 福井 智康

  昭和大学内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科学部門

• 三浦 順之助

  東京女子医科大学糖尿病センター

• 安田 和基

  国立国際医療研究センター研究所代謝疾患研究部

• 安田 尚史

  神戸大学大学院保健学研究科パブリックヘルス領域健康科学分野

• 小林 哲郎

  沖中記念成人病研究所 日本糖尿病学会日本人1型糖尿病の成因，診断，病態，治療に関する調査研究委員会　委員長

• 花房 俊昭

  堺市立総合医療センター 日本糖尿病学会日本人1型糖尿病の成因，診断，病態，治療に関する調査研究委員会　委員長

• 日本人1型糖尿病の成因，診断，病態，治療に関する調査研究委員会

書誌事項

タイトル別名

• Characteristics and Clinical Course of Type 1 Diabetes Mellitus Related to Anti-programmed Cell Death-1 Therapy

抄録

抗PD-1抗体投与後に発症する1型糖尿病について，日本糖尿病学会員への調査と文献検索を行い22症例を検討した．初回の薬剤投与日から発症までの平均期間は155日，発症時の平均年齢63歳，平均血糖値617 mg/dL，平均HbA1c8.1 %，尿中C-ペプチド4.1 μg/日（中央値），空腹時血中C-ペプチド0.46 ng/mL（中央値）であった．31.6 %に消化器症状，27.8 %に感冒様症状，16.7 %に意識障害を認め，85.0 %でケトーシス，38.9 %で糖尿病性ケトアシドーシスを発症した．50.0 %が劇症1型糖尿病，50.0 %が急性発症1型糖尿病と診断された．膵外分泌酵素は52.6 ％で発症時に，28.6 %で発症前に上昇した．1例でGAD抗体陽性であった．抗PD-1抗体投与後に発症する1型糖尿病は，劇症1型糖尿病から急性発症1型糖尿病まで幅広い臨床病型を呈し，高頻度に糖尿病性ケトアシドーシスを発症するため，適切な診断と治療が不可欠である．

収録刊行物

• 糖尿病

  糖尿病 62 (1), 37-46, 2019-01-30

  一般社団法人 日本糖尿病学会

キーワード

• 抗PD-1抗体
• 1型糖尿病
• 劇症1型糖尿病
• 免疫チェックポイント阻害薬

詳細情報

• CRID: 1390845713049862784
• NII論文ID: 130007584372
• DOI: 10.11213/tonyobyo.62.37
• ISSN: 1881588X
• ISSN: 0021437X
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2019159805
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可