腫瘍随伴性天疱瘡と閉塞性細気管支炎を合併した濾胞性リンパ腫

書誌事項

タイトル別名
  • Follicular lymphoma accompanied by paraneoplastic pemphigus and bronchiolitis obliterans: a case report
  • 症例報告 腫瘍随伴性天疱瘡と閉塞性細気管支炎を合併した濾胞性リンパ腫
  • ショウレイ ホウコク シュヨウ ズイハンセイ テンポウソウ ト ヘイソクセイサイキカンシエン オ ガッペイ シタ ロホウセイ リンパシュ

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抄録

<p>症例は54歳女性。口腔びらんにて発症し2ヶ月後に体幹に弛緩性水疱が出現した。ニコルスキー現象陰性で抗デスモグレイン1抗体が高値であり尋常性天疱瘡と診断した。腸間膜,傍大動脈リンパ節腫大を認めたため腫瘍随伴性天疱瘡が疑われた。ステロイドパルス療法,血漿交換療法に不応で,CTガイド下腹腔内リンパ節生検で濾胞性リンパ腫と診断されたためR-CHOP療法を行った。4クール後に部分寛解となり皮膚粘膜所見も軽快したが,治療開始4ヶ月後に閉塞性換気障害が出現し閉塞性細気管支炎と考えられた。タクロリムスによる加療を試みたが日和見感染により継続不能で,発症9ヶ月後に永眠された。腫瘍随伴性天疱瘡に特異的な抗プラキン抗体は陰性であったが特徴的な臨床経過より濾胞性リンパ腫に合併した腫瘍随伴性天疱瘡と関連する閉塞性細気管支炎と考えられた。効果的な初期治療の検討が求められる。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 60 (1), 7-11, 2019

    一般社団法人 日本血液学会

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