鼓膜再生の中耳手術への応用

DOI
  • 金丸 眞一
    公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科 公益財団法人先端医療振興財団先端医療センター病院耳鼻咽喉科鼓膜再生担当部門 公益財団法人先端医療振興財団臨床研究情報センター
  • 金井 理絵
    公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科 公益財団法人先端医療振興財団先端医療センター病院耳鼻咽喉科鼓膜再生担当部門

書誌事項

タイトル別名
  • Applications of Tympanic Membrane Regeneration for Middle Ear Surgery
  • ─低侵襲中耳手術の開発─
  • –Development of minimally invasive middle ear surgery–

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抄録

<p>鼓膜再生療法は、皮膚外切開や自己組織の採取を伴わない組織工学的手法による再生医療として非常に有効な治療であるが、その適用にはいくつかの必須項目を満たす必要がある。鼓膜再生の処置に鼓膜穿孔縁の新鮮創化があるが、これには鼓膜穿孔縁が顕微鏡下で直視できなければ行えない。また、鼓膜穿孔の原因の大半は慢性中耳炎で、多くの場合、鼓室や鼓膜に軽度湿潤し、完全な乾燥状態でないため鼓膜再生の適応ではない。これらの症例に対して、前者では外耳道の拡大や内視鏡の使用。また、後者では、経鼓膜的に鼓室内の洗浄・清掃を行うことで適用症例の拡大を図ってきた。これまで、鼓室形成術や鼓膜形成術を施行せざるを得なかった症例に対しても、その一部は鼓膜再生を併用した低侵襲の本治療法が有効であると思われる。</p>

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