巨大腫瘤影を呈した肺クリプトコッカス症の1例

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タイトル別名
  • A Case of Cryptococcosis with a Large Lung Mass
  • 症例報告 巨大腫瘤影を呈した肺クリプトコッカス症の1例
  • ショウレイ ホウコク キョダイ シュリュウエイ オ テイシタ ハイ クリプトコッカスショウ ノ 1レイ

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抄録

肺クリプトコッカス症は胸部X線写真上,孤立性あるいは多発性結節陰影を示すことが多く,巨大腫瘤影を呈する症例は稀である。今回,巨大腫瘤影を呈した症例を経験したので報告する。生来健康な45歳男性で,発熱,咳嗽を主訴に当院を受診した。造影computed tomography(CT)で右肺下葉に長径64mm大の腫瘤影を認めたため当初,肺化膿症を疑い抗生剤を投与したが不応であった。悪性腫瘍の可能性を考えて経気管支肺生検を行なったところCryptococcus neoformansを検出した。髄膜炎の合併はなく,後天性免疫不全症候群(AIDS)を含め免疫不全は否定された。抗真菌薬治療が有効で陰影が縮小した。巨大腫瘤影をみた場合,肺クリプトコッカス症を鑑別疾患として考慮すべきである。

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