ダブラフェニブ/トラメチニブのリチャレンジが無効だった頭部悪性黒色腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Dabrafenib plus trametinib rechallenge for malignant melanoma of the head in a 17-year-old woman

この論文をさがす

抄録

<p>17歳,女性。頭部悪性黒色腫Stage IIIC(pT4aN3M0)の診断で術後に化学療法およびインターフェロンβによる維持療法を行っていた。しかし,下垂体転移,乳房内転移が出現し,外科的に切除を行った。BRAF変異は陽性であった。術後に確認した頭部MRIで下垂体転移が残存していた。BRAF変異が陽性であり,ダブラフェニブ/トラメチニブの投与を開始した。</p><p> 投与後,早期に下垂体転移は縮小したが,投与10ヵ月を経過した時点で転移の増大があったため無効と判断し投与を中止した。放射線定位照射後にペンズロリズマブを開始するも転移が拡大したため,ダブラフェニブ/トラメチニブの再投与を行った。しかし,効果はみられず術後34ヵ月で永眠された。</p><p>BRAF阻害剤のリチャレンジを行い,良好な経過を得たとの報告もあるが,自験例では効果はみられなかった。BRAF阻害剤のリチャレンジを行う際の効果良好因子として,①LDHが正常,②転移巣が3個以内,③リチャレンジ時にダブラフェニブ/トラメチニブの併用などが示唆されており,リチャレンジの際には適応を十分に検討した上で使用することが重要である。</p>

収録刊行物

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ