中型の先天性色素性母斑に生じた悪性黒色腫の1例

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タイトル別名
  • Malignant melanoma originating in a medium-sized congenital melanocytic nevus : A case report

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抄録

<p>65歳,男性。かかりつけ内科医に右腰背部の先天性色素性母斑上の色調変化と隆起性病変を指摘された。14×3cm大の褐色結節が集簇する局面の辺縁に,紅褐色結節と黒褐色斑を認めた。病理組織学的に複合母斑を背景に表皮および真皮浅層に異型メラノサイトが孤立性または大小の胞巣を形成して増殖していた。Tumor thicknessは2.7 mm。PET-CTで遠隔転移なし。2 cm離して拡大切除と右腋窩・右鼠径センチネルリンパ節生検を施行し,右腋窩リンパ節廓清術を行った。悪性黒色腫の病期はpT3aN1aM0, stage IIIA。術後補助療法としてIFNβの局所注射を3クール施行し,術後1年間経過した現在,再発や転移はない。中型の先天性色素性母斑に悪性黒色腫を生じることは稀であるが,予防的切除をしない場合でも変化があれば早期に受診する指導が必要である。</p>

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