0.2 T MR装置を使用したAutopsy ImagingにおけるMRI Short-tau Inversion Recovery(STIR)撮像法の最適化

書誌事項

タイトル別名
  • Optimization of Inversion Time for Short-tau Inversion Recovery (STIR) MR Imaging of Autopsy Imaging at 0.2T
  • 0.2 T MR ソウチ オ シヨウ シタ Autopsy Imaging ニ オケル MRI Short-tau Inversion Recovery(STIR)サツゾウホウ ノ サイテキカ

この論文をさがす

抄録

死亡時画像診断(autopsy imaging: Ai)では検体の温度変化にともない、組織の緩和時間が変化し、信号強度やコントラストに影響を与え、核磁気共鳴画像 (magnetic resonance imaging: MRI) の解釈を難しくする。そのため、温度変化とT1値の関係性を明らかにし、温度変化を生じるAi時のshort-tau inversion recovery(STIR)法における適正な反転時間 (inversion time:TI)を算出することを目的とした。 0.2 T MR装置を使用して、脂肪組織(純正ラード)を封入したファントム内の温度を38 ℃、23 ℃、4 ℃(生体体温、常温室温保存温度、冷蔵保存温度)と変化させ、それぞれの温度でスピンエコー(spin echo:SE)法、反転回復(inversion recovery:IR)法にて画像取得を行い、MR装置附属の緩和時間測定プログラムを利用してT1値を測定した。 そして、測定したT1値をもとにそれぞれの温度で脂肪組織がnull pointとなるTIを算出した。ファントム内温度が38 ℃、23 ℃、4 ℃の時、脂肪組織のT1値はそれぞれ、94.3 ± 6.6 ms、84.2 ± 0.3 ms、60.1 ± 0.8 msであった。また、脂肪組織がnull pointとなるTIはそれぞれ、65.3 ms、58.4 ms、41.6 msであった。 本研究によって、脂肪組織は温度が低下するほどT1値は短縮することが確認できた。すなわち、脂肪組織がnull pointとなるTIも温度が低下するほど短く設定することが必要となることから、Ai時の体温変化がSTIR画像の脂肪抑制効果に影響を与えると考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ