新生児聴覚スクリーニング後精査目的で受診した0歳児の検討

  • 江﨑 友子
    あいち小児保健医療総合センター 耳鼻いんこう科
  • 柴田 知紗
    あいち小児保健医療総合センター 耳鼻いんこう科
  • 加藤 健
    あいち小児保健医療総合センター 耳鼻いんこう科
  • 服部 琢
    あいち小児保健医療総合センター 耳鼻いんこう科
  • 浅見 勝巳
    あいち小児保健医療総合センター 言語聴覚科
  • 稲垣 祥子
    あいち小児保健医療総合センター 言語聴覚科
  • 笠原 伸洋
    あいち小児保健医療総合センター 言語聴覚科

書誌事項

タイトル別名
  • A Clinical Study of 262 Infants Who Received Detailed Hearing Tests after Newborn Hearing Screening

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抄録

<p>要旨: 2012年4月から2015年3月までの3年間に新生児聴覚スクリーニング後の精査目的にて当院を受診した0歳児は273名であった。そのうち, 安定した自覚的聴力検査ができた, または2年以上経過を追えた262名について検討を行なった。初診時月齢の平均値は6.2ヶ月, 紹介元は耳鼻咽喉科が74.8%, 産婦人科は12.2%, 小児科は10.7%であった。両側中等度以上の難聴児は137名が発見され, 紹介例の50.2%を占めた。初診時月齢を引き下げるためには基幹病院との連携, 情報共有が必要と考えられた。また, 88名 (32.2%) に滲出性中耳炎が認められた。その後の聴力検査 (BOA, COR, ABR, ASSR) に先行して, 鼓膜切開, 鼓膜換気チューブ留置を行った児は78名, そのうち, 軽度難聴以内に改善したと診断された児が21名, 処置を行なった症例の26.9%を占め, 中耳炎の排除が重要であると考えられた。一方で重複障害児が低月齢で受診することが増えており, 児や環境の状態から総合的に検査, 治療, 補聴のタイミングを判断する必要がある。</p>

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参考文献 (2)*注記

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