地下施設で使用する吹付けコンクリートが地下水水質に与える影響 -地球化学計算コードによる評価方法の提案-

  • 岩月 輝希
    日本原子力研究開発機構 東濃地科学センター
  • 柴田 真仁
    株式会社太平洋コンサルタント 電力・原子力技術部
  • 村上 裕晃
    日本原子力研究開発機構 東濃地科学センター
  • 渡辺 勇輔
    日本原子力研究開発機構 東濃地科学センター
  • 福田 健二
    日本原子力研究開発機構 東濃地科学センター

書誌事項

タイトル別名
  • HYDROCHEMICAL INFLUENCE OF SHOTCRETE USED IN UNDERGROUND FACILITIES ON GROUNDWATER CHEMISTRY—PROPOSAL OF THE EVALUATION METHOD BY GEOCHEMICAL SIMULATION CODE—

抄録

地下施設における吹付けコンクリート支保工が地下水水質に与える影響を明らかにするため,深度500mの花崗岩に掘削した坑道(容積約900 m3)を閉鎖する実規模原位置試験を行った.閉鎖坑道内の水質観察,吹付けコンクリートの分析,それらに基づく水質再現解析の結果,portlandite, ettringite, amorphous silica, calcite, gibbsite, K2CO3, natron, bruciteもしくはnesquehoniteの溶解・沈殿反応が水質に影響する主要反応であると推察された.更に,坑道内に施工された吹付けコンクリートはportlanditeに飽和した地下水(pH12.4)を約570 m3生成する反応量を持つと見積もることができた.これにより坑道閉鎖後の長期的なセメント材料の化学影響の予測解析確度が向上すると考えられた.

収録刊行物

参考文献 (6)*注記

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