メニエール病患者におけるメニエール発作と気象状況との関連性について(東京)

  • 北島 尚治
    北島耳鼻咽喉科医院 東京医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of Ménière’s disease in patients in Tokyo, Japan, and the relationship of episodes to local atmospheric conditions
  • Evaluation of Meniere's disease in patients in Tokyo, Japan, and the relationship of episodes to local atmospheric conditions

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抄録

<p>天候や気圧の変化により,めまい症状が引き起こされる現象は経験談としてよく耳にする.今回,大気状況が,めまいの一大疾患であるメニエール病発作に及ぼす影響を調べるため,生気象学的調査を東京にて行った.症例は2011年1月から2014年12月にかけて当院外来を受診したメニエール病患者16名である.患者には,めまい,難聴,耳鳴などのメニエール症状を記載するための用紙を渡し,症状自覚時に記載するよう指示した.東京の気象情報は気象庁のホームページより得られるデータを用いた.患者は少なくとも一度は季節ごとに発作を生じていた.前庭症状は主に梅雨時期から夏期,そして冬期,蝸牛症状は冬期から春期にかけて発症する傾向があった.めまいは多湿時に有意に生じ,耳鳴は低温時に生じる傾向があった.メニエール病を治療する際には,気象状況も念頭に置くことが重要であると考察された.</p>

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