若年女性の両側卵巣に数珠状に多発した成熟嚢胞性奇形腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Multiple benign mature cystic teratomas in bilateral ovaries of adolescent - a case report
  • 症例報告 若年女性の両側卵巣に数珠状に多発した成熟囊胞性奇形腫の1例
  • ショウレイ ホウコク ジャクネン ジョセイ ノ リョウガワ ランソウ ニ ジュズジョウ ニ タハツ シタ セイジュクノウホウセイ キケイ シュ ノ 1レイ

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抄録

<p>卵巣成熟嚢胞性奇形腫は頻度の高い良性腫瘍で,若年女性に多くみられる.今回,腹膜播種を疑うほど多発した両側性成熟嚢胞性奇形腫の若年症例を経験した.症例は16歳で,術前のMRI検査で成熟嚢胞性奇形腫が腹腔内に播種している状態が疑われた.腹腔内評価のために腹腔鏡を実施したところ,播種ではなく両側卵巣に嚢胞が多発している状態であった.嚢腫内容液漏出の回避と正常卵巣組織の可及的温存のため開腹手術に切り替え腫瘍摘出術を行った.術後病理診断は成熟嚢胞性奇形腫であり,希発月経であったものが術後は整調な月経となった.本症例のように卵巣成熟嚢胞性奇形腫が両側性に多発することはまれなことと考えられるが,このような場合,画像診断では腹膜播種との鑑別が困難な場合があると考えられた.〔産婦の進歩71(1):17-21,2019(平成31年2月)〕</p>

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