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- 室野 重之
- 福島県立医科大学耳鼻咽喉科学講座
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抄録
喉頭乳頭腫は治療に難渋する疾患である。標準的な治療は手術とされているが確立されたものはなく,CO2レーザーやKTPレーザー,マイクロデブリッダー,cold instrumentsなどが術者の好みにより選択されているのが現状である。もちろん,若年型か成人型か,あるいは病変の程度に応じての使い分けはあるが,いずれにしても,喉頭乳頭腫は粘膜上皮内の病変であることを認識し,音声の維持と気道の確保をコンセプトに過度の処置は避け,正確に無理なく腫瘍を取り除くことが肝要である。そのためには工夫も必要となり,術中の狭帯域光(narrow band imaging)内視鏡を用いた観察や,前連合病変がある場合に横隔膜形成を予防するための段階手術を考慮するなどが挙げられる。
収録刊行物
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- 頭頸部外科
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頭頸部外科 28 (3), 255-258, 2019
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288129995776
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- NII論文ID
- 130007632076
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- ISSN
- 1884474X
- 1349581X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可