血漿交換およびrituximabで救命できなかった妊娠合併後天性血栓性血小板減少性紫斑病

書誌事項

タイトル別名
  • Thrombotic thrombocytopenic purpura during pregnancy refractory to plasma exchange and rituximab
  • 症例報告 第7回日本血液学会東海地方会 会長推薦演題 血漿交換およびrituximabで救命できなかった妊娠合併後天性血栓性血小板減少性紫斑病
  • ショウレイ ホウコク ダイ7カイ ニホン ケツエキ ガッカイ トウカイ チホウカイ カイチョウ スイセン エンダイ ケッショウ コウカン オヨビ rituximab デ キュウメイ デキナカッタ ニンシン ガッペイ コウテンセイ ケッセンセイ ケッショウバン ゲンショウセイ シハンビョウ

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抄録

<p>症例は妊娠14週の30歳女性。紫斑,鼻出血,腹痛を主訴に受診。溶血性貧血,血小板減少に加えて,ADAMTS13活性の著減(<0.01 IU/ml)およびADAMTS13インヒビターの高値(4.8 BU/ml)を認め,後天性血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura, TTP)と診断した。速やかに血漿交換とステロイドを導入したが血小板数の改善を得られず,第6病日にrituximabの投与を開始した。しかし,第7病日にはインヒビター値が12.5 BU/mlとさらに上昇し,腎機能の悪化と意識障害を認めた。その後も連日血漿交換を施行し,再度rituximabを投与するも改善が得られず,第14病日に死亡した。TTPの治療成績は非常に向上しているものの,時に難治例を経験する。妊娠合併の難治性TTPに対する治療戦略の確立が必要である。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 60 (3), 209-212, 2019

    一般社団法人 日本血液学会

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