カラマツにおけるカリウム膜輸送体遺伝子<i>LkKUP2</i>の機能および発現解析

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タイトル別名
  • Functional and expression analysis of a potassium transporter gene <i>LkKUP2</i> in <i>Larix kaempferi</i>

抄録

<p> カリウムイオン(K+)は、植物細胞内で最も豊富な陽イオンであり、植物の生育には必要不可欠な栄養素である。K+は細胞の拡大、木部形成、耐塩性など様々な生理的過程に関与している。しかし、K+は植物体内で産生されないため、外部環境から取り込む必要がある。そのK+取り込みを含むK+の膜輸送(生体膜を横切る輸送)は、膜輸送体が担っている。このことから、K+膜輸送のメカニズムを明らかにすることは、樹木の成長や環境適応の仕組みを理解するために不可欠である。 本研究では、カラマツからK+トランスポーター遺伝子であるLkKUP2を単離し、配列解析を行った。その結果、LkKUP2は既知のKUP/HAK/KTトランスポーターとアミノ酸レベルで高い相同性を有していることが分かった。さらに、大腸菌のK+取り込み能欠損変異株を用いた相補性試験により、LkKUP2はK+取り込み能を持つことが明らかになった。また、K+以外の陽イオンを用いた生育阻害試験の結果、LkKUP2のK+取り込み活性はセシウムイオンなどいくつかの陽イオンの影響を受ける可能性が示唆された。そして、リアルタイムRT-PCRで発現解析を行った結果、LkKUP2は葉、雄花、雌花で高い発現量が見られた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390845713066986624
  • NII論文ID
    130007645358
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_304
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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