カシ類の葉に内生するTubakiaceae spp.の多様性

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タイトル別名
  • Diversity of Tubakiaceae spp. in asymptomatic leaves of evergreen oaks

抄録

<p>昨年新設されたTubakiaceae(主に旧 Tubakia属)は、ブナ科樹木(主にコナラ属)を選好し地上部で病原菌や内生菌として生息する。その病原性や宿主選好性の程度は様々であり、日本を含む東アジアにおいてTubakiaceaeの種多様性の豊かさが明らかにされつつある。そこで本州と比較してカシ類の種多様性が高く、種間関係が複雑とされる九州地方において内生菌調査を新たに行い、既往の本州産(関東および近畿)菌株と合わせて解析した。宮崎県綾町の照葉樹林において、2017年3月にカシ類7種に加えてシイ属2種、マテバシイ属2種の計11種の健全葉から内生菌を組織分離した。宮崎において460葉片から700の分離菌株を得た。それらは27科に分類された。イチイガシ、シイ属、マテバシイ属からはTubakiaceaeは分離されなかった。その他のカシ類ではXylariaceaeとTubakiaceaeが優占した。Tubakiaceaeにおいては、宮崎ではジェネラリストの種が優占した。また、本州ではアラカシから特異的に分離されるParatubakia subglobosaが宮崎ではウラジロガシから多く分離されるなど、内生菌と宿主の種間関係において本州との差異が見られた。</p>

収録刊行物

詳細情報

  • CRID
    1390001288137454720
  • NII論文ID
    130007645488
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_458
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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