虚血性心電図異常を見出す新しい体格指数の開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of a New Index of Body Shape to Detect Ischemic Electrocardiogram Abnormalities
  • キョケツセイ シンデンズ イジョウ オ ミイダス アタラシイ タイカク シスウ ノ カイハツ

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抄録

<p>【目的】IHD(虚血性心疾患)関連の心電図異常を見出す能力が高い,侵襲性のない新しい体格指数を作成することを目的とした。</p><p>【方法】2004~2010年に人間ドックでCT検査を受けた12,628名を対象とした。IHD関連の心電図異常(心電図異常もしくは心筋梗塞現在治療中)を従属変数,身長,体重,ウエスト周囲長CT(WCCT)を独立変数にした回帰分析に基づき,新たな体格指数(BSI)を作成した。ROC曲線を描き,IHD関連の心電図異常を,BSI,内臓脂肪面積(VFA),内臓脂肪面積と皮下脂肪面積の和,WCCT,BMIで比較した。</p><p>【結果】男性においてIHD関連の心電図異常を見出すためのBSIのROCの曲線下面積(AUC)は,VFA,WCCT,BMIに比べて有意に大きくなっていた(p<0.01)。女性においてAUCは,WCCTとBMIより有意に大きくなっており(p<0.05),VFAとはほぼ同等であった。IHD関連の心電図異常を感度80%で見出すことのできるBSIは,男性で-1.2,女性で-2.4であった。</p><p>【考察】BSIは,IHD関連の心電図異常を見出す能力は,男性ではVFAより大きく,女性ではほぼ同等であることから,医療現場で使う指標としては有用である可能性が示唆された。今後は,IHDリスク評価について縦断的にみていく必要があると考えられる。</p>

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 77 (2), 39-45, 2019-04-01

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

参考文献 (27)*注記

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