大学生の結婚観、および子育て観について

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of Views on Marriage and Child Rearing of University Students in Japan
  • 大学生の結婚観、および子育て観について : 自身の被養育体験、父母との関係性、対象関係に着目して
  • ダイガクセイ ノ ケッコンカン 、 オヨビ コソダテ カン ニ ツイテ : ジシン ノ ヒヨウイク タイケン 、 チチハハ ト ノ カンケイセイ 、 タイショウ カンケイ ニ チャクモク シテ
  • Study Based on Students’ Experiences as Children and Their Interpersonal Relationships
  • ―自身の被養育体験、父母との関係性、対象関係に着目して―

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抄録

<p> 本研究では、大学生の男女が将来の自身の結婚や子育てに対してどのようなイメージを抱いているのか、どのような性役割観を持っているのか、実態について明らかにし、これらの結婚観・子育て観に影響を及ぼす要因として、幼少期および現在の父母との関係、父母の夫婦関係、自身の対人交流の仕方(対象関係)から検討した。調査対象は大学生男女380名である。はじめに、結婚観、子育て観の尺度を検討し、結婚観については「結婚への期待・肯定感」と「結婚への負担感」の2因子、子育て観では「子育てへの期待・肯定感」と「子育てへの不安感」の2因子が見出された。各尺度得点の性差を検討したところ、「結婚への期待・肯定感」と子育て観の2因子いずれも女性の得点の方が有意に高かった。次に、これらに影響している要因を検討し、女性では、現在の母親との信頼関係が結婚および子育てへの期待感につながっていた。また、男女ともに幼少期のアンビバレントな愛着パターンの得点の高さが結婚観、子育て観にネガティブな影響を与え、一方、女性では拒否的な愛着パターンの得点の高さはむしろ結婚、および子育てへの期待を高めていた。さらに、対象関係の下位尺度は様々な影響を与えており、総じて、幼少期の母子関係よりもむしろ、現在の人間関係においての適応が結婚観、子育て観に影響を与えていることが推測された。</p>

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