二酸化炭素を原料とするウレタンの合成

  • 崔 準哲
    産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター
  • 深谷 訓久
    産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Synthesis of Urethanes Using Carbon Dioxide as Raw Material
  • ニサンカ タンソ オ ゲンリョウ ト スル ウレタン ノ ゴウセイ

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抄録

<p>二酸化炭素( CO2),アミンと金属アルコキシド化合物から芳香族ウレタンを合成する簡単なワンポットハロゲンフリーの方法を開発した。本反応に用いる金属アルコキシド化合物は,反応後に得られる金属残留物とアルコールとの反応から再生することができる。芳香族アミンであるアニリンを用い,CO2 (5 MPa)とチタンメトキシド (Ti(OMe)4) とを反応させたところ,わずか20 分で生成物であるメチルN- フェニルカルバメートを85%の収率で得ることができた。Ti(OMe)4 は,再生温度220℃で炭酸ジメチル( DMC) と反応させることにより再生することが可能である。この合成法は,ウレタン,特にポリウレタン( PUR) の合成のための重要な前駆体である芳香族ウレタンの製造法になると期待できる。最後に,Hammett 分析により,反応機構として提案した,Ti(OMe)4 とCO2 との反応で生成するTi-カーボネート錯体とアミンとの反応からウレタンが生成可能であることが明らかになった。</p>

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参考文献 (12)*注記

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