クリップによる内視鏡的穿孔部閉鎖術が有効であった,胆管プラスチックステントによる無症候性十二指腸穿孔の2例

DOI
  • 高橋 幸治
    水戸済生会総合病院消化器内科
  • 鹿志村 純也
    筑波大学附属病院水戸地域医療教育センターJA茨城県厚生連総合病院水戸協同病院消化器内科
  • 仁平 武
    水戸済生会総合病院消化器内科

書誌事項

タイトル別名
  • Successful treatment using endoscopic clipping for asymptomatic duodenal perforation caused by a biliary plastic stent: a report of two cases

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抄録

<p>症例1は84歳女性で,胆管炎を伴う胆石性膵炎に対してERCPを施行し,8Fr・10cmのストレート型胆管プラスチックステントを留置した.自覚症状はなかったが,2カ月後のCT検査でステントによる十二指腸穿孔を認めた.内視鏡的なステント抜去と穿孔部のクリップで閉鎖を行い,経過良好で退院した.症例2は93歳女性で,総胆管結石に対してERCPを施行したが,結石除去が困難であり,8.5Fr・9cmのストレート型胆管プラスチックステントを留置した.自覚症状はなかったが,5カ月後に結石除去目的で内視鏡を挿入すると,ステントが対側の十二指腸粘膜に刺入していた.CT検査を行うとステントによる十二指腸穿孔が確認された.内視鏡的にステントを抜去し,穿孔部はクリップで閉鎖し,経過良好で退院した.2例とも胆管ステントによる十二指腸穿孔があったが無症状であり,クリップによる内視鏡的穿孔部閉鎖が有効であった.</p>

収録刊行物

  • 胆道

    胆道 33 (2), 264-271, 2019-05-31

    日本胆道学会

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