日本近代における色彩の教育とその諸相
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- 國本 学史
- 慶應義塾大学文学部
書誌事項
- タイトル別名
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- Aspects of Color Education in Modern Japan
抄録
<p>日本近代における色彩教育は,初等教育における色図教育を端緒として始まる.しかし,色図はわずか数年で教育制度から消失し,その後再び色彩の教育が教育制度に盛り込まれるまでかなりの時間を要している.色彩に関わる教育内容は,一律のものとはならなかった.色彩教育の非画一性や変化の多さは,社会環境・文化の変化とも関係している.例えば,水彩・油彩画趣味の流行に伴う西洋の色材・色名の流入と増加があった.また,漢文文化への倦厭の風潮が存在した.そして,戦争に伴う社会体制の変化もあった.本研究は色彩の教育を,美術教育や色彩教育という制度の枠組みの中のみで考察するのではなく,社会情勢・文化転換に伴う色彩文化の歴史的な変化の様子も併せて俯瞰 する.それにより,漠然と一元的に考えられがちな日本近代の色彩教育が持つ諸相を整理する.</p>
収録刊行物
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- 日本色彩学会誌
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日本色彩学会誌 43 (2), 81-, 2019-03-01
一般社団法人 日本色彩学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288148392960
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- NII論文ID
- 130007666429
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- ISSN
- 2189552X
- 03899357
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可